加湿器を使うときにやっちゃダメな5つのこと

2023/01/10(火) すべて空気と生活

空気が乾燥する冬に欠かせないのが加湿器。室内の湿度を適度に保つことで、快適に過ごせるのはもちろん、風邪やインフルエンザ、新型コロナなどの感染症対策にもつながります。ただし、正しく加湿器を使用しないと、健康に害を及ぼすことも。加湿器を使用するときに注意しなければならないことをまとめました。

 

加湿器を窓の近くや部屋の隅に置く

加湿器は温度変化の少ない場所に置くのが理想的です。窓や壁の近くは、外気の影響を受けやすく、加湿器から出た水蒸気が冷えて、すぐに結露してしまいます。結露はカビの原因となります。部屋の造りや家具の配置によっては難しいこともあるかもしれませんが、できるだけ部屋の真ん中に起きましょう。

また、エアコンの風が直接当たる場所に置くのもNGです。エアコンの風によって加湿器のセンサーが正しく反応しなくなってしまうことがあります。ただし、エアコンの真下に置くと、その風を利用して、部屋全体を効果的に加湿することができます。

 

寝るときに加湿器を使う

気温が下がると、飽和水蒸気量が下がります。寝るときには暖房を切ることが多いと思いますが、そのまま加湿器だけ使い続けると、室温も飽和水蒸気量も下がり、湿度が高くなりすぎてしまいます。

室内で快適な湿度は40~60%といわれています。湿度が高すぎても不快になるだけでなく、結露やカビ、ダニが発生する原因にもなります。暖房を切って寝るのであれば、加湿器も切るようにしましょう。

 

タンクの水をつぎ足しして使う

加湿器はこまめなお手入れが必要な家電です。毎日使っていると、水の中に含まれるミネラル成分が付着して、フィルターが目詰まりを起こすことも。また、タンクやフィルターに汚れた水分が残ったまた使用すると、雑菌やカビが繁殖して嫌なニオイが発生したり、最悪の場合、細菌による感染症を引き起こす可能性もあります。

加湿器の水は毎日交換して、つぎ足しして使うのはやめましょう。交換の都度、タンクもさっと洗っておくといいです。また、フィルターやトレイも2週間に一度を目安に洗っておきます。

なお、お手入れが楽なのは、加湿器の中でもスチーム式(加熱式)と呼ばれるタイプです。フィルターがなく、部品も少ないため、面倒くさがりな人にもおすすめですが、吹き出し口から熱い蒸気が出てくるため、小さなお子さんやペットがいる方は注意が必要です。

 

ミネラルウォーターや浄水器の水を使う

加湿器には水道水を使います。ミネラルウォーターや浄水器の水、アルカリイオン水、井戸水などを使用してはいけません。

水道水には塩素が含まれているため、カビや雑菌が繁殖しにくくなっています。また、ミネラルウォーターには、その名の通りミネラル成分が豊富ですが、それは加湿器にとって余計な成分です。加湿器が汚れたり、故障したりする原因ともなるので、注意しましょう。

 

加湿器を床に置く

暖かい空気は上へ行き、冷たい空気は下に行くため、床は温度が低い場所です。加湿器の吹き出し口が床近くにあると、水蒸気がすぐに結露となってしまい、床が濡れるだけで、部屋が加湿されないという状態になることがあります。水蒸気の吹き出し口が床から30cm以上の高さになるのが理想です。吹き出し口がそれ以下の高さになる場合は、床に置くのはやめましょう。

ただし、スチーム式(加熱式)の加湿器は暖かい蒸気を発生させるので、床置きでもOK。むしろ高い位置に置くと、天井付近に水蒸気を含む空気が上がって、加湿されなくなってしまうことがあります。

 


河野真希(家事アドバイザー)
https://www.kawano-maki.net/