カビの生えやすい家のNG習慣

2022/04/18(月) すべて空気と生活

掃除はきちんとしているつもりなのに、いつの間にか家の中にカビが生えている…なんてことはありませんか。
「またカビが生えてる!」と悩んでいるお家でやりがちなNGな習慣を5つまとめました。 

窓をめったに開けない

 

カビが繁殖するには、「湿度」「温度」「栄養」が必要です。特に湿度60%以上、温度20℃以上となると、活発に繁殖を始めます。

普段から窓を開けていない家では、空気が停滞し、湿気が溜まります。風通しが悪いと、栄養となる埃が溜まったり、結露が発生したりと、カビにとって好環境となりやすいです。エアコンをつける時期は、その効率が下がると、窓を閉め切りしてしまいがちですが、毎日の換気は必須。定期的に窓を開けて、空気を入れ換え、湿度を下げるようにしましょう。

ちなみに、ジメジメとした梅雨の季節は、窓を開けると、屋外の湿気が流れ込み、かえって湿度が上がってしまうのではと心配かもしれません。でも、雨さえ降っていなければ、窓を開けて換気することは必要です。換気には、空気中に含まれるカビなどの細菌やウイルス、二酸化炭素、ハウスダスト、花粉などの有害物質を外に出す役割があります。湿度が気になるときには、エアコンの除湿機能を利用しましょう。

 

キッチンを使うときに換気扇を回していない

 

キッチンの換気扇を使うと、冬は寒さを感じたり、掃除の手間がかかるため、使用を控えてしまうことがあるかもしれません。

キッチンのコンロ上にある換気扇は、調理によって発生した水分や油、においを含んだ空気を外に出す役割があります。水蒸気が室内に溜まると、カビの原因に。また、換気をせずにガスコンロを使うと、不完全燃焼を起こす可能性があります。ガスを安全に使用するためにも換気扇を使うことは大切です。お湯を沸かしたり、炒め物をするといったコンロを使った調理時はもちろん、食器洗いをするときにも換気扇は回しておくと安心です。

 

収納がギッシリ詰まっている

 

収納スペースの中は空気が停滞しやすく、カビが発生しやすい場所です。特に物がギッシリ詰まっていると、空気の流れがより悪くなり、気づいたら、しまっておいた大事な物にカビがついてしまっているなんてことも。収納は容量の8割を目安とし、定期的に扉を開けて風を通すようにしましょう。扇風機などで内部に風を送るのも効果的です。

特にカビが気になるのがクローゼットです。洋服は一度でも着ると、汗を含んだり、皮脂やほこりといった汚れがつきます。湿気や汚れは、カビの大好物。洗濯をする場合は、できるだけていねいに洗って、しっかりと乾かしてからしまうことが大切です。また、毎回洗濯するわけではない洋服も、一度ブラッシングをして汚れを落とし、さらに一晩陰干しして湿気を飛ばしてからしまうようにしましょう。

 

部屋干しをすることが多い

 

部屋干しによるカビを防ぐには、洗濯物を素早く乾かすことがポイントになります。濡れた状態が長く続けば、カビはもちろん、洗濯物に生乾き臭が発生することもあります。洗濯が終わったら、すぐに洗濯機から取りだし、できるだけ広い場所に間隔を空けて干します。カーテンレールや壁際に干す人も多いですが、窓や壁の近くは風通しが悪い上に、カーテンや壁自体が汚れていることが多くあります。また、カーテンなどの布製品は湿気を含みやすく、それ自体がカビやすいので、その近くで干さない方がいいでしょう。洗濯物を部屋干しすると、室内の湿度が上がるため、カビが発生しやすくなります。外干しができれば、カビの心配は少なくなりますが、天候や時間の都合で部屋干しする機会が多くなる家庭も多いでしょう。

扇風機やサーキュレーターなどを使って、洗濯物に風を当ててやると、空気が動き、乾きやすくなります。エアコンの除湿機能を使うのもおすすめです。

 

寝具のお手入れをしていない

 

人間は寝ている間にコップ約一杯分の汗をかくと言われています。一晩寝たベッドや布団はその汗を吸って、湿気を溜め込んだ状態になります。また、寝具には人間の皮脂やフケなどのカビの栄養となるものもつきやすいため、定期的にお手入れをしないと、カビの温床になってしまうことがあります。

まず、朝起きたら、すぐに布団を畳んだり、ベッドメイキングをしたりするのはNG。掛け布団をめくったまま、しばらく置き、湿気を飛ばしましょう。また、シーツや枕カバーはこまめに洗濯をし、布団は定期的に干すか、布団乾燥機を使って湿気を取り除きます。

ベッドの下は湿気やホコリが溜まりやすく、気づかないうちにカビが発生していることがあります。ベッド下を収納として使っているときは要注意。除湿剤を入れたり、時々引き出しを開けて、湿気を飛ばしておくようにしましょう。

 


河野真希(家事アドバイザー)
https://www.kawano-maki.net/